The Difference Engine log
卯月鮎による、ゲームや本の紹介と仕事の話などです。
『オリクスとクレイク』
 カナダを代表する作家、マーガレット・アトウッド。アトウッドは『侍女の物語』以来、好きでずっと追いかけている。もうかれこれ20年になるか……。

 『オリクスとクレイク』はアトウッドが最近取り組んでいる終末世界ものの三部作『マッドアダム』の第一部。

 抽象的な概念を持たないよう造られた“無垢な”新人類に、神話を創って聞かせる生き残った男。悲しみ、復讐、空虚さ。言葉とは何か、これも大きなテーマのひとつだろう。

 語り手は蛇なのか、それともアダムなのか……。いや、デミウルゴスか。表紙に使われたヒエロニムス・ボスの「悦楽の園」も意味深だ。

オリクスとクレイク
マーガレット・アトウッド Margaret Atwood 畔柳 和代
4152091819