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卯月鮎による、ゲームや本の紹介と仕事の話などです。
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「活字倶楽部 2011夏秋」が発売されました
 書評記事を書いた「活字倶楽部 2011夏秋」が発売されました。今回はいろいろとあったようで、版元が雑草社から新紀元社に移っています。

 さらに次号は「katsukura(かつくら)」として生まれ変わるとか! とにもかくにも、書いている側も、編集さんも、読者の方も、純粋に本が好きな人々が集まっている貴重な場なので、存続してよかったなあと。

 ちなみに私がフリーになって最初に売り込みに行ったのは「活字倶楽部」でした。創刊号からのファンだったので。

活字倶楽部 Vol.62 2011 夏秋
桜雲社
4775309714


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炎上した図書館【ひと言読書メモ】
 『失われた都〈イサークの図書館〉 上・下』は、新人作家ケン・スコールズの初長編ファンタジー。ローカス賞第一長篇部門の候補にも挙げられた。

 キャラクターの掛け合いで軽く読ませるファンタジーも多いが、本書は重厚な遠未来の世界観が特徴。遺物から過去に何が起きたかを想像をふくらましながら考えてゆく楽しさがある。

 文明が滅亡し、中世のように退行した世界のカギを握るのは鋼人(ロボット)のイサーク。

 今回の『失われた都』は、「イサークの図書館」というシリーズの第1部。日本でヒットすれば続巻の翻訳にも弾みがつくので、世界観読み、設定読みが好きな人はぜひ。

失われた都 (上) (イサークの図書館)
ケン・スコールズ 碧風羽
4150205353


失われた都 (下) (イサークの図書館)
ケン・スコールズ 碧風羽
4150205361


「SFマガジン」2011年11月号が発売されました
 ライトノベル評を連載している「SFマガジン」の2011年11月号が発売されました。
今回は
瑞智士記『展翅少女人形館』
伊藤螺子『オクターバー・ガール 螺旋の塔に導くものは』
森晶麿『奥ノ細道・オブ・ザ・デッド』
山形石雄『六花の勇者』
を紹介しています。

S-Fマガジン 2011年 11月号 [雑誌]
B005M36D6K


【展翅/てんし】少女人形館 (ハヤカワ文庫JA)
瑞智 士記
4150310459


人生からの脱線旅【ひと言読書メモ】
 “トラブル続きの一人旅”というのはよくあるパターンだが、最初から危険な乗り物だけを狙って各大陸を回るというのは珍しい。脱線、衝突、強盗……各旅程の冒頭には実際に起こった事故・事件の新聞記事の抜粋が並び、いかに危険かが示される。

 ちょっと不謹慎というか、悪趣味な面はあるが、その是非はともかく、それだけ危険でも存続しているということは、地元にとって欠かせない乗り物である、という意味。

 崩壊寸前の家庭生活から現実逃避したアメリカ人の40男が、よそ行きではなく世界中のリアルな日常に飛び込む。大掛かり過ぎる自分探しの旅だが、なぜか少しだけうらやましい。

脱線特急 最悪の乗り物で行く、159日間世界一周
カール・ホフマン 藤井留美
4863131100

東京ゲームショウ2011
 昨日、東京ゲームショウ2011のビジネスデイに行ってきました。
 レポートなどは仕事で書くとして、ここでは簡単な感想を。

 今年感じたのは、取材する側のこぎれい度! 昔は、「その服、どこでお買いに!?」「世の中にそんなTシャツってあるんですね……」という個性的な方々も多かったですが、今年はみんな、爽やかテイスト。第1回から東京ゲームショウに参加していた身としては少し寂しいような。

『死のテレビ実験』の書評が掲載されました
 『死のテレビ実験』の書評が今週発売の「週刊SPA!」に掲載されました。ミルグラム実験、通称アイヒマン実験を現代のテレビ局で行ったらどうなるか、というなかなか刺激的な1冊です。

 クイズ番組で司会者も観客も「電気ショックを与えろ」と煽ったら、被験者はどんな心理状況でレバーを引くのか……。

 元ネタになったアイヒマン実験の本も、3年前に新訳で出版されているのでオススメです。

死のテレビ実験---人はそこまで服従するのか
クリストフ ニック ミシェル エルチャニノフ 高野 優
死のテレビ実験---人はそこまで服従するのか


服従の心理
スタンレー ミルグラム 山形 浩生
服従の心理


後白河法皇のベストヒット100 【ひと言読書メモ】
 『梁塵秘抄』は、後白河法皇が編集した今様(主に男装の遊女が歌いながら舞っていた流行歌)の歌謡集。後白河法皇は、源平のどちらにもつかない、のらりくらりとした政治家というイメージが強いが、今様狂いの風流人でもあった。誤解を恐れずに言うなら、元祖アイドル歌謡マニアみたいな人だ(自分でも歌って3度喉を潰したという)。

 その『梁塵秘抄』が光文社古典新訳文庫から6月に出版された。今様を昭和歌謡、演歌ととらえ、「我等は薄地の凡夫なり」→「わたしはバカな女です」とねっちりとした歌詞に仕立てている。昭和歌謡が最新の流行歌というわけではないが、これはこれで面白い試み。

 アイドルソングとして考えるなら、国民的アイドル風、着うたの女王風、テクノポップユニット風など、いろいろなバージョンで訳すことができそうだ。

梁塵秘抄 (光文社古典新訳文庫)
後白河法皇
梁塵秘抄(光文社古典新訳文庫)


「ダ・ヴィンチ」2011年10月号が発売されました
 「七人のブックウォッチャー」コーナーで連載中の「ダ・ヴィンチ」最新号が発売されています。

 今回は
星野博美『コンニャク屋漂流記』
デニス・オコナー『田舎暮らしの猫 トビー・ジャグと過ごした英国の四季』
を紹介しています。

ダ・ヴィンチ 2011年 10月号 [雑誌]
ダ・ヴィンチ2011年10月号


「歴史魂」2011年10月号が発売されました
 コラム「日本史世界史コンバータ」を連載している雑誌「歴史魂」の最新号が発売されました。

 今回は、上杉謙信とスウェーデンのカール12世、クリスティーナ女王をコンバートしています。

歴史魂 2011年 10月号 [雑誌]
歴史魂2011年10月号


教授はカップそばの夢を見るか? 【ひと言読書メモ】
 「パンダの七本目の“指”」を発見したことでも知られる東大の遠藤秀紀教授の本『東大夢教授』。各エピソードには日記風に日付が入り実話とも取れるが、語り口がフィクションともノンフィクションともつかず、その“混沌ぶり”がなんともクセになる。実際に書店でも科学ノンフィクションの隣に置かれたり、小説の棚にあったり……。

 東大教授でしかも動物の遺体科学者というその存在の非現実感が、“混沌ぶり”とシンクロする。

 そういえば、ロフティングが描いた動物語を話すドリトル先生は、獣医でもあり、博物学者でもあった。生を見つめるドリトル先生、死を見つめる“夢教授”。そんなことをふと思った。

東大夢教授
遠藤 秀紀
東大夢教授

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