地図は世界を測定したデータの集積だ。ならば地図に載らない町はどこに存在するのだろう。それはもうひとつの次元にある。
――駅に現れたくたびれた小男はメイコン・ハイツ行きの回数券を求めた。
「そんな駅はありませんよ」
「私はそこに住んでいるんだぞ!」
駅員と押し問答をする男。だが、とつぜん姿が消えてしまう。
この怪現象を調査することにした駅の助役ペインの前に、浮かび上がった事実とは……。
P.K.ディックの初期短編集『地図にない町』。その表題作は、2つの現実の揺らぎを描いた作品。世界の境界線は意外に不確かさを見せる。
ほかにもディックらしい奇妙な味の短編ばかり。哲学的な豚が登場するデビュー作「輪廻の豚」とか、とてもいい。
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2008.06.12(Thu)11:55 |
本 |
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